障害を乗り越えて

へその緒が首に巻きついて生まれ、その後遺症で重度の脳性小児麻痺になり、言語と右手右足の機能に障害をかかえている。

伊川茂樹 現代の脳が危ない!

夢はFMコミュニティ放送局

一番大きな夢は、FMコミュニティ放送局を立ち上げること。
それも公共放送のミニチュア版ではなく、全く異なる、違った発想の放送局です。

そのためにコミュニティ放送の免許資格である第二級陸上無線技術士という無線従事者免許証を持っています。

ボクは放送関係の勉強をしたかったので、平成17年に大阪芸術大学の放送学科を卒業しました。

高校時代には、放送部に所屬していましたし、とにかく放送関係の仕事には大きな夢と関心を持っています。

音楽もバリアフリー

高齢者や難聴者に聞こえやすいよう音源を技術処理した「バリアフリー音楽」のコンサートが2009年9月11日、西条市氷見の介護付き有料老人ホーム「熟年コニュニティせとうち」で行われ、ピアニストの演奏を難聴のお年寄りが楽しみました。

バリアフリー音楽の考案者は伊川茂樹氏で、耳の不自由な人の聞こえ方などを研究しており、年をとると高い周波数が聞こえなくなることから、特殊な音響装置を使い、高音部の音源を調整したり、骨伝導を活かすため、聞き手に音を当りやすくするなど、音を体感しやするなるように工夫を重ねた。

ピアニストの鈴木幸世子さんがクラシックや童謡、ドラマの挿入歌など計14曲を弾き、会場に響く音を傍らで伊川さんが音源調製した。

著書

自分という未来

自分という未来―伊川茂樹の冒険

重度の障害を持ちながら、多くの福祉用システムの開発や理科教育活動などをおこなってきた伊川茂樹。
学生時代を中心に、生まれてから現在までの道のりを綴り、その数々の研究を紹介。

伊川茂樹(いかわしげき)プロフィール

1956年生まれ

社会活動歴

  • 昭和61年:盲人用音声機能付タイプライター開発
  • 平成 2年:呼吸器障害者用意思伝達装置開発
  • 平成 5年:片足で操作可能な会話支援装置開発・・・日本の科学技術-英語版 (旧科学技術庁発行)に掲載
  • 平成 7年:唇の動きを感知する会話支援装置開発
  • 平成 9年:発音障害者のための音声明瞭化装置開発
  • 平成11年:音声明瞭化装置タイプ2(小型化) 制作
  • 平成16年:バリアフリーアート開発
  • 平成17年:バリアフリー音響開発 FM実験放送

海外発表歴

  • 平成 5年:国際宇宙少年団機構 国際ジャンボリー(韓国世界万博) 片足で操作可能な会話支援装置発表
  • 平成 7年:国際宇宙少年団機構 国際コンファランス(北京) 唇の動きを感知する会話支援装置発表
  • 平成12年:国際宇宙少年団機構 国際コンファランス(上海) 福祉用宇宙ステーション構想発表

受賞歴

  • 平成 5年:(財)日本宇宙少年団より特別賞 (社会福祉貢献について)
  • 平成 6年:日本アマチュア無線連盟より表彰 (無線技術の福祉利用について)
  • 平成16年:西条ロータリークラブより表彰 (理科教育について)
  • 平成27年:日本宇宙少年団理事長より30周年記念表彰

社会福祉と電気工学を学ぶ

伊川さんは昭和31年生まれ。
父親は音楽の教員でお姉さんが1人おり、家庭科の教員をしています。

生まれる時に難産で、へその緒が首に巻きついて脳への血行が止まってしまっていたことから、その後遺症によって重度の脳性小児麻痺になり、言語と右手右足の機能に障害をかかえることになりました。

昭和51年に西条高校の普通科を卒業後、母親のたっての希望で日本福祉大学の社会福祉学部に進んだのですが、伊川さんは電子工学を学びたかったので名古屋工学院専門学校の電子工学科 にも入学。

昼間は大学に、夜は専門学校に通うというダブルで勉強することが続き、そのかいあって現在は、その両方の勉強を仕事に活かしています。

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